tips11.革底
byうぇぶますたー@靴TEN


革底の靴は、”高級感”がありますね。
靴底を見る人はなかなかいないですけど、
お!革底でんがなぁ。足元から”おしゃれさん”まんがなぁ
なんて、一目置かれるかもしれません。
確かに欧州の著名な高級靴メーカーは、ほぼ革底です。

当然、値段が高いんだから、もちが違うっしょ?
いや、ちょっと待ってください。
決して”耐久性”が高いわけではありません。

確かに、グッドイヤーウェルト式の革底は、
”本底”の張替えが、何回かできますが……

革底のいい点は、別な所にあるんです。
まず、フィット性がいい点などが上げられます。
さらに、ダンスシューズの底の様に、
”滑りにくくする”目的で、
スウェード仕上げになっている革底なんていうのもあります。

でも、革底の最大の利点は”蒸れにくい”という点です。
革は、ご存知のように、水分を蓄えたり、放散することができます。
それゆえ、靴の中にたまった、水分を中に含んで、
放散することができるんです。
へ?!、じゃぁ外からも水入るじゃん
その通りです。
風呂に入ったあとの指の"皮"と同様に、
水に濡れれば、革底の"革"もふやけてしまいます。
雨の中で革底の革靴を履くと、晴れの日の一ヶ月〜半年分、消費します。
クリームや防水スプレーによって、ほんのちょっとの雨は、
なんとかなりますが、ビチョビチョになってしまったら、
かなり時間をかけて、余分な水分を取らねばなりません。
本来、革というのは、
”雨の多い日本”にむいている底材ではありません

普段からの入念な手入れと、雨の降りそうなときには履かない勇気が、
必要ですね。


合成底は?
では、合成底の利点は何でしょう?
軽くできる、クッション性を上げられる、耐久性を上げられる。
いいことづくめの様にも聞こえますが、実のところ、
そうでもないんです。

#軽さを取れば、耐久性が.......。
ウレタンのソールは、メンズのスリッポンのビジネスシューズや、
スニーカーなどに、良く使われます。
確かに非常に軽いです。
でも、実は弱点がありまして、経年変化によって加水分解することが
あるんです。
>買ったあと大事に靴箱に2年ほど入れておいて、
>「さあ、履こう!」という段になって、数歩あるいたら、底が割れた!
>なんじゃらほい!
というのが、結構あります。
ちなみに、
水分さえ遮断していれば”加水分解”の恐れはありません。


では、合成は悪い所ばっかり?
そうでもありません。
ドクターマーチンのエアーソールなど、クッション性が優秀なソールが、
いろいろあります。
一番の欠点の”蒸れ”対策としても、
最近は、水分を逃がす機構を備えた底なんてのもあります。
(ニッカさんの所の”ジオックス”とか、他でも月星、アサヒ、大塚など、
各社出してますね)
品質が一定で加工が容易な点から、新技術が次々と導入されています。


合成底、革底、それぞれのいい点、悪い点十分にご承知になった上で、
選ばれてみてはいかがかと……




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