tips10.靴の産地
byうぇぶますたー@大きい靴やTEN


 靴の産地についてですが。
まず、日本の国内では、
浅草、神戸、北九州地方、東海地方といったところがおもな所です。
でも、どこでも、同じような靴を作っているかというと、
ちょっと違います。
では、それぞれの産地の特色について……

東海:
 なんで、東海地方から?!って、思った方もいらっしゃるでしょう。
確かに靴業界ではかなりマイナーな産地です。
でも、あなどるなかれ”一体成形のヘップサンダル”では、
結構な量作ってます。
といいつつ、最近は外国産にかなり押されています。

北九州:
 浅草の職人さんは、よく”ゴムやさん”という言いかたをします。
何でしょう、”ゴムやさん”って?
実は、製法(Tips.7)の所でお話した、”インジェクション方式”など、
手間のかからない製法で、機械で大量生産しているところを
卑下した言葉なんです。
確かに専門技術は要らないし、大量生産できるんですから、
職人からすれば嫌な存在です。
(関係者の方々、気分を悪くされたらスイマセン)
事実、戦後の動乱期、”アサヒ”や”月星”など、
爆発的に成長しました。
”ブリヂストン”だって、もとただせば、アサヒの"分家"です。
でも、現在は・・・
厳しいですね。輸入物に押され、ご存知のように、
アサヒは、ちょっと前に”会社更生法の適用を受けています。

浅草、神戸:
 両方ともに、日本を代表する靴産地です。
神戸は、浅草に比べると良く言えば”あたらし物好き”で、
”効率化されている”といった感じで、
悪く言えば、”節操がなく”、”品質が悪い”といった所でしょうか。
では、他の産地に比べると安泰か?
いやいや、景気悪いです。
浅草では、”職人の高齢化”これが大きな問題です。
神戸でも、”安価な海外産”が大きな問題です。


結局、日本国内で景気のいい靴産地ってないジャン!
そうなんです。いい所はありません。
一般企業に比べると、さらに悪いです。
不況の”根”が構造的なところにあるので、
たぶんこれからも良くはならないでしょう。

じゃぁ、海外産は?
つい最近の”厚底ブーム”、記憶に新しいかと思いますが、
数千円の安価な物は、ほとんどアジア産です。
1ロットが数千足単位でかなり安い値段で入ってきます。
でも、中国やら、タイやらバングラディッシュやら、
方々で作りだし、その結果、市場はダブツキまくり、
インポートに深く首を突っ込んだ所は、
在庫負担に苦しみ、
そして、”M社”や”A社”のように、更正法……

なんだか、話が暗くなってきましたので、ここまで。



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