tips14.捨て寸
byうぇぶますたー@大きな靴やテン


 近年、”オーブリックトゥー”がハヤリのようで、
私、あの先のまぁるいやつじゃなきゃ、ダメなの、幅広いから
なんて、よく耳にします。
確かに、オーブリックトゥーのものは、どちらかというと、
幅広めの傾向にあり、機能性を重視した作りであることが多いです。

でも、先が丸いほど幅が広いっていうのは、
ちょっと短絡的すぎます。

では、その理由をあげましょう。
靴には、”捨て寸”というものがあります。
この捨て寸の取りかたによって、
いくらでもつま先の形状は、変えることが可能です。
さらに、この捨て寸には、足の形の変形を吸収する機能もあり、
捨て寸を極端に少なめに取ると逆に足によくない靴になります。



極端な例をあげますと、
ピエロの靴”ありますよね?
つま先が異常に長くありません?
捨て寸を長めにとればああいった形にだってできるわけです。





文章では、わかりにくいかと思いますので、
図をつけましょう。(作成時間1分の図ですので、ヘタなところはご容赦を...笑)

上の右と左ですと、右の方が幅が広いでしょう?
でもとんがってませんか?
どんな靴でも、ピッタリ靴の先端まで足の指が入るわけではありません
必ず余る構造になっています。

では、その余らせる理由はなんでしょう?
それは、サイズの測り方のところでも、ご説明しましたが、
足は歩くと変形するのが普通だからです。
ワイズ(足囲)を体重をかけない状態で、測ったのと、
体重をかけた状態で測ったのとチガクありませんか?
(だから、ワイズを測るのには、1人ではできないわけですが.....)

人間は歩く時に、常に足を変形させています。
それゆえ、足が第2の心臓なんて呼ばれているわけですね。
歩くことによって、足が変形してポンプ作用が起こり、
静脈の弁の助けを借りて、血流を起こしているわけです。


で、捨て寸には、靴(足)が変形するのを助ける役割があります。
具体的にやってみましょう。
靴を履いている状態で、
つま先に体重をかけて、クラウチングスタイルの時のように、
斜め前方に足を傾けてください。
”捨て寸”くんが頑張ってるのわかりますか?
前方に体重がかかるとき、足指付近は、横へ広がり、
容積が若干増えます。
このときに靴の屈曲と共に、空間を広げる役割を果たしているわけです。
”捨て寸くん”が、”捨て”じゃなくて役に立っているわけです。

適度な捨て寸がない靴は、足を異常に変形させます。

靴を選ぶ時には、捨て寸が機能しているか確認するためにも、
ちょっと歩いてみてみましょう。




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